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腰椎椎間板ヘルニアは、青壮年者(16~50歳くらいの者)の腰痛・下肢痛を起こす代表的な病気です。
腰椎椎間板ヘルニアでは通常「ぎっくり腰」と呼ばれる急性腰痛が起こります。
腰痛のみの場合は、激痛であっても、通常は安静と薬物治療などによって比較的短期間で治ります。しかし、いったん治っても、腰椎への過剰な負担が加わった時に急性腰痛を繰り返すことが少なくありません。
脊柱のクッションの役割を果しているものが椎間板です。
椎間板は年齢とともに(20歳を過ぎ)次第に衰えてきます。そのために椎間板内部の髄核が飛び出してしまった状態を椎間板ヘルニアと言います。
しかし、椎間板が飛び出ているだけなら、大した問題になることはありません。
問題なのは、飛び出したものが神経を圧迫することにより、坐骨神経痛などが生じることです。
下肢伸展挙上試験(膝を伸ばしたまま下肢を挙上し坐骨神経痛の出現を見る)や下肢の感覚が鈍いかどうか、足の力が弱くなっていないか等で診断します。
さらに、X線撮影や必要に応じてMRIなどで検査を行い、診断を確定します。
ただし、MRI画像で椎間板が突出していても、症状が無ければ多くの場合問題はございません。
痛みが強い時期には、安静を心がけ、コルセットをつけたりします。(ヘルニアは保存療法が基本です。)
また、消炎鎮痛剤の内服や坐薬、神経ブロック(神経の周りに痛みや炎症を抑える薬を注射する)を行い、痛みを和らげます。
腰を温めるのも良いと思います。
痛みが軽くなれば、牽引を行ったり運動療法をお勧めしております。
<いしずえ整形外科の腰椎椎間板ヘルニアにおけるリハビリ療法>
当院では、痛みが激しい急性期を脱し、痛みが和らいできた患者様にリハビリ療法の指導を行っております。
基本的には以下の内容に沿ってリハビリ療法を行います。
腰部への負担が少なくなるように、下半身の柔軟性を拡大
姿勢保持や動作の使用に必要な筋力のトレーニング
姿勢や動作方法の指導 など
尚、腰椎椎間板ヘルニアは、安静にする時期と運動量を増やしていく時期との段階的な調整が重要になります。
当院では、個々の皆様の仕事内容などの日常生活・習慣に合わせた適切なリハビリ療法を行っております。
尚、当院ではⅩ線イメージ下にて、安全で正確なブロック治療を行い、今までに院長はブロック治療650例以上の臨床経験を有しております。
※上記の治療法で改善しない場合や下肢の脱力、排尿障害があるときには、手術をお勧めすることもあります。
現在、腰の病気として最多の患者数であり、老化していく骨組織、腰椎や腰の関節変形・靭帯肥厚(靭帯が反応性に厚くなる事)ならびに軟部組織の椎間板やその周囲の靭帯の肥厚が発生し、これらが脊柱管に突出して、神経や血管を圧迫する事により生じる問題を脊柱管狭窄症と言います。
圧迫は神経や血管を押すため坐骨神経痛やしびれ感又は脚がだるい、歩きにくいなどの歩行障害を発症させます。この圧迫する形と狭窄する部位により中心型と外側型の2型に、症状や所見より馬尾型、神経根型、混合型に分類されています。
一般的には「ぎっくり腰」といわれている状態を指します。
腰椎は5個の椎骨で構成されていますが、それを支えている椎間板や関節、筋肉や靱帯などに部分的な損傷が起こり、強い痛みが生じると考えられています。
ほとんどの場合、1ヶ月以内に軽快消失してしまいますが、急性腰痛を繰り返していると椎間板ヘルニアを合併したり慢性腰痛へ移行することがあり、正しい対処の仕方が大切です。
顔を洗おうとして体を曲げた、靴下を履こうとしてうつむいた、中腰で荷物を持ち上げた、あるいは何気なく振り返ったなどのちょっとした動作がきっかけでぎっくり腰が生じます。
20歳以下で見られることはほとんどありませんが、椎間板や関節などに加齢現象が始まってくる30歳以降の方や、過去に急性腰痛を経験された方は特に注意が必要です。
ほとんどが自然軽快しますので、自然治癒を妨げない配慮が必要です。
まず、無理をせずに安静にすることです。
横になって、膝・股関節を曲げてエビのような状態で休むのが良いでしょう。
腰部を冷やすのも効果的と思われます。但し、冷やしすぎると皮膚を刺激して増悪することもあるので氷嚢などをタオルでくるんで1回につき15分ほど冷やすのが良いと思われます。
痛み止めなどがあれば服用するのも有効です。
痛みを我慢して無理に仕事を続けたり、炎症が起こっているので当日は入浴も避けたほうが良いと思われます。しばらくはマッサージなども控えたほうが良いでしょう。
安静は必要ですが、4日以上の長すぎる安静は回復を遅らせるとも言われていますので、個人差はありますが、ある程度痛みが引いたら、安静を続けるよりは適度に動くほうが早く回復すると考えられます。
2~3日の安静で効果がない場合や、身体を動かさないのに腰痛がある、安静にしていても余計にひどくなっていくときなどは、他の疾患も考える必要があります。
特に下肢に痛みやしびれがある、感覚障害がみられる、力が入らない場合などです。
また、排尿障害などを伴っている場合などは椎間板ヘルニア、脊椎すべり症、腫瘍なども考えられます。
高齢の方で、骨粗鬆症の強い方などは圧迫骨折なども疑う必要があります。かかりつけの整形外科などへの受診をお勧めします。