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X線撮影、MRI検査により的確な画像診断を行い、患者様に合わせた治療とリハビリプログラムを実施し、必要な場合には手術もいたしております。
手術に関しては、神奈川県横浜市旭区にある医療法人順正会横浜鶴ヶ峰病院にて、人工関節置換術・骨切り術等の股関節・膝関節手術を中心に毎週、大久保院長が出向き執刀しております。
人工股関節手術は、股関節の破壊が進み、痛みが強かったり、歩きにくい、日常生活が不便だ、など体の動きが制限され、それを改善するに他に関節再建の方法がないため行う治療法です。体の状態が悪く、手術に臨めない患者さんは別にして、どの手術にも利点と欠点や、危険性はある事を理解していただく事が肝要です。以下にその内容が説明されていますので、術前の主治医との話も踏まえて手術に臨まれ、皆さんが痛みや、日常生活にの困難さから解放される事を希望しております。
手術に際し、術者その他はフライトヘルメットを用い体を完全に覆います。現在まで、感染例は1325例中3例です。感染は、患者さんが術前菌を保持しており、(手術により、あるいはそのときの体調により)体力や免疫が低下して、血液に乗り手術した弱いところに、繁殖しようとして起こる事がほとんどです。そのため、術前に持病のコントロール(糖尿病、リウマチ、内蔵の病気など)、また、虫歯の治療を終えて、体力を高め、手術に望まれる事が肝要です。
初回手術時間は約1時間。再置換術(人工関節入れ替え手術)は80~240分。
再置換術は、壊れて、入れ替える部分の数(何か所直すのか)や骨破壊の状態により異なります。
創は12~15cm、筋肉のダメージを最小限にして、(最小侵襲という言葉にとらわれない技術を用い)高度なリハビリが可能となりました。
使用する人工関節は素材はチタン性ですが、形や磨耗面は、年齢や体格、体重、骨の形状や丈夫さなどにより、その人に最も適したものを選びます。
出血は、初回手術平均280㏄、再置換術約500cc,、初回手術では、術後、ほとんどの症例に輸血はしていません。(他人の血液を輸血しないの意)但し、脱臼性股関節症やリウマチ、関節外傷(大きな怪我で手術歴のある場合)の患者さんなど例外もいくつかあり、その場合輸血が必要になる事があります。
尚、原則的に、術前、週1回ずつ2~3週にわたり、外来にて、400㏄ずつ、2回あるいは1回の貯血を(自己血を貯める貯血式を行う)行い、4℃で保存し、手術時に本人に戻します。高齢者やリウマチなど術前に貧血があったり、貯血により免疫機能が低下するような場合は、自己血輸血はできない場合があります。
リハビリテーションのスケジュールは、術前の体の状態や病気の種類、また、初回手術か再置換術かなどにより異なりますが、通常、術直後より全荷重が可能となります。ただし、熱発やふらつきがあったり、全身状態が悪い場合は、その状況が収まり次第リハビリ開始となります。そのほかの入院リハビリスケジュールに関しましては、入院施設の指示に従ってください。退院後は原則的に当院で外来リハビリテーションを行います。
尚、退院後は原則的に杖なし歩行とし、床からの立ち上がり筋力がついたら正座、和式トイレなど可能となります。
疼痛については、手術により、下肢の引き下げ(術前、両方の脚の長さが極端に異なる方)あるいは、関節の固さ(動きが悪いの意)の程度により術後の痛みや、リハビリ後の筋肉痛が出ます。また、変形性股関節症になりますと、多かれ少なかれ腰・股関節症候群になります。股関節の痛みが取れても、腰からの神経痛が残る事があります。これは、股関節の痛みと神経痛が同じような身体の部位に感じるためです。股関節周囲の筋肉痛は心配ありません。日ごとに改善します。神経痛が残った場合は腰部の治療(まず、投薬、コルセット、ブロックなど)して、不十分な場合は、検査します。(X線、MRI、造影検査など)必要に応じた治療となります。
予期せぬ合併症は手術では起こりえます。手術や麻酔は体に負担のかかるものですので、それまではっきりしなかった体の悪い部分が破綻したり、病気が発症する可能性がある事もご了解ください。その場合、その状況に対応した処置を行う事になります。